ネタバレのエントリーなので、未読のかたはご遠慮を。
友だちに「これ読めさあ読め今すぐ読め」の勢いで手渡された一冊。「最後のページだけは絶対に先に開かないように」と釘を刺されて読み始めたのだが……なんなんだこれは? なんでこんなライトノベルみたいな恋愛小説を全面的にすすめるのだ? とわけがわからず、ざっくりと読み進めていった。
渡されたときに「後でぜったい読み返さないといけないから」と言われていたので、何らかのトリックが仕込まれていると思っていたが……
よもや、本の途中で〈たっくん〉が入れ替わっていたとは
登場人物の苗字に何か秘密が隠されているのでは?という〈ピント外れな推理〉で進んでいっただけに、最後に出てきた
辰也
という名前が出てきても「ふーん」みたいな感じで、この時点でも〈たっくん〉が入れ替わっているとは分かっていなかったのだ。
ただ、それでも「何かおかしい」と感じた点がなかったわけではない。
いちばん不自然だったのは、後半に入って〈たっくん〉の性格に変化が見られたことだった。いくら東京での新生活が始まったからといって、むしろ女性に対してオドオドしているくらいの慎重さだった〈夕樹・たっくん〉が、なぜ〈マユ〉を鬱陶しがるほどになれたのか。理由がまったく分からなかった。
それと〈マユ〉が妊娠することを予想させる描写(=夕樹とマユの初めてのセックスの描写)と、妊娠→堕胎の描写に間が開きすぎていることも不可解だった。「なぜ今ごろこのエピソードを持ち出してくるのか」と。
モヤモヤと「おかしい」と感じていた理由はそうだったのか、と納得した次第だ。
それにしても、この話にはFM-7だのOASYSだのN5200だのランワードだのという単語が出てきたのには参った。〈リアルマイコン世代〉超絶悶絶ではないかこんなこと書いてあったら。