個人的に感じる最近のフォントづかいの傾向

仕事柄、新聞広告などで使われるフォントについつい目が行ってしまう。気になる広告があれば、フォントを調べ(このときのレファ本は、祖父江慎氏監修の『フォントブック』だ)紙面・誌面をPDF化し、備忘メモとともにGmailにアップする、という作業を行う。

こういう作業をやっていると、そのときどきでどういうフォントが〈はやり〉になっているのかを、なんとなく感じることもできるようになってくる。今日は、そういった話を少々。

目立ってきたなあと思うのは、新聞書体の広告への応用だ。特に、モリサワの『毎日新聞明朝』は『MORISAWA PASSPORT』の普及もあって見かける頻度が多くなっている気がする。最近のものでいえば、選抜高校野球大会初日の朝刊に掲載されたミズノの広告だろうか。

それとあいかわらず人気なのが、カタオカデザインワークスの『丸明オールド』。個人的には「もういい加減おなかいっぱい!」というフォントで、むしろ憎むべき対象になっていたりするのだが、まだまだ根強い人気があるようだ。

ただ、どちらのフォントにしても、それを使う必然性が見えないケースも少なくない。前述のミズノの広告などは、

  • 掲載する媒体が新聞
  • 選抜高校野球大会の主催が毎日新聞社

といった背景が見えて、ゆえに『毎日新聞明朝』を使うわけが理解できるのだけど、こういったケースはほんとうにまれ。フォントにはそれぞれ〈成立の背景〉というものがあるわけで、それを無視して「なんとなく感覚で」選ぶようなものではないと思うのだけどどうだろう?

だいたい、そうやって「なんとなく」で選んだりして、クライアントに対してどうプレゼンするのか。


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