テレビや新聞での連日の報道攻勢に、そろそろ嫌気がさしている。
「正確な情報をキャッチして冷静な対応を」なんてしたり顔している当のマスコミが、状況判断するに必要十分な情報を流さずして、ことさら不安感だけを煽っているではないか。だいたい、刻一刻と状況が変化する事象でもないのに、毎度毎度のニュース番組でトップに持ってくるような事案でもないだろう。
新型インフルエンザの流行も一大事かもしれないが、それと同じくらいの大事件がこの国では起きているのではないか。時あたかも通常国会が開催されている時期である。この機に乗じて、国民(ここはもっと主体的に「わたし」としよう)の暮らしをマイナスの方向に持っていく法案を為政者たちは粛々と可決していくのではないかという懸念すら持っている。
そういった思いを持っている中、ようやく、わたしの〈もやもや〉をいくらか排除してくれそうな報道が出てきた。
通常のインフルエンザ、死者は年間3万6000人と 米国
(CNN) 世界中で感染拡大が判明する豚インフルエンザへの警戒が強まる中、米国では冬季に流行する通常の季節性インフルエンザでも年間3万6000人が死亡している実態を認識するべきだと、専門家が呼び掛けている。
ニューヨーク市ブロンクスにあるモンテフィオーレ医療センターのブライアン・キュリー博士によると、米国では毎年平均して約3万6000人が、通常のインフルエンザにより死亡。全世界ではその数は、推定で25─50万人に達するという。
また、死亡者の9割が65歳以上の高齢者で、インフルエンザをきっかけに持病が悪化しており、通常のインフルエンザが非難されるべきだと指摘している。
米疾病対策センター(CDC)の統計によると、通常のインフルエンザから引き起こされた合併症による死者は今年1月からだけで、1万3000人を超えている。また、1月1日から4月18日までの統計では、インフルエンザ関連の死者数が800人を下回った週はない。
キュリー博士は、多くの人々の死亡診断書には直接、インフルエンザとは書かれていないが、インフルエンザが死に関係していることは間違いないと話している。
豚インフルエンザの感染状況を確認しているロサンゼルス郡保健局のジョナサン・フィールディング博士も、「心配されるべき状態だが、過剰に警戒するほどでもない」「ロサンゼルス郡の面積や、メキシコ間での移動人数を考えれば、感染例がない方が驚きだ」と述べ、平静を保つよう呼び掛けている。
フィールディング博士によれば、CDCは同郡で28日までに、豚インフルエンザ感染例を10件確認しているが、通常のインフルエンザに関連した死者数は年間1000人を超えていると指摘。「もしも豚インフルエンザによる死者がでたとしても驚かない。通常の季節性のインフルエンザに近いパターンで広まっていると考えられる」と話している。
(『CNN.co.jp』 2009年4月30日 18:17配信)
まったく、そういうことなんだと思う。
通常の季節性インフルエンザと比べてどうなのか、死者が多く出ている(といっても、上記の死者数に比べればケタがはるかに少ないわけだが)メキシコでの医療環境はどうなっているのか、死者の年齢構成や直接の死因は何だったのか……というようなことをつまびらかにしてくれないと、新型インフルエンザが本当に危険なものなのか否か判断のしようがない。現時点で言えるのは
分からないことが多すぎる
ということだけだ。