『ASAHIパソコン』(って、もうないけど)初代編集長であり『DOORS』(って、もうないけど)編集長による、2002年度版『知的生産の技術』。紹介されているツールの古さは否めないが、編集の本質について言及しているくだりには普遍性があるように感じた。
以下、例によって付箋をつけた箇所の要約。
- 社会が必要とするのは、情報の「関係」や「文脈」のコーディネーションができる人材であり、さまざまな他人のふんどしで創造的に相撲をとれる人(竹村真一『呼吸するネットワーク』より要約)。
- 新聞記者にとって現場がすべて。文章力では作家にかなわず、分析力においては学者に太刀打ちできない。
- どこにでもある素材をうまく料理して新しい盛りつけをするのも、立派な編集である。
- タイトルの要諦は、明・短・強である(眞木準氏の主張より)。
- 文章は削れる、文体は尊重する。
- コンピュータ用語の〈音引き問題〉には悩まされる。エレベーターやエスカレーターは音引きがあるのに、コンピュータがないのはなぜか。校閲担当者と基準を作ったものの、時期がたつと変わらざるを得ず、そのときどきの気分でも揺れ動くという具合であった。
- 野口悠紀雄氏は、自分自身が気に入らない表現を自分がしゃべってしまう羽目に陥らないよう、インタビュアーに〈禁句集〉を手渡すことにしたという。その一部より……▽さらなる、達人、すぐれもの、ふれあい、いきざま▽「……よね」(口語体の表現)▽「……んです」(口語体の語尾)▽「……なものがある」▽(文頭における)「なのに、」▽(文頭における)「にもかかわらず、」
- 電子メディアの長所を生かしたホームページがまだ少ない理由の第一は、編集する人(エディター)に編集作業に不慣れな人が多いから。編集の意味すらわかっていない人も結構いる。
- ひょっとすると、キーボードを叩いているときは、思考が少しお留守になっている可能性がある。
- 情報社会においては、自分の身は自分で守らないといけないが、適当なセキュリティ対策をとっていない人がいると、その人のみならず他の多くの人が迷惑する。
《関連図書》
- 斎藤信也『人物天気図』
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