横田はるな『サヨナラデイズ』極私的レビュー

ども。鉄王です。

以前、当ブログにて「ウイスパーヴォイスに萌えた」と一方的にラブコールを発射しました、福井県在住のミュージシャン・横田はるなさん。寡聞にして曲を聴いたことがなかったのですが(失敬)、セカンドアルバムの『サヨナラデイズ』を入手しましたので、極私的レビューということで感想を述べたいと思います。

ファーストインプレッションは「うわ~懐かしいわ、この感覚!」

吉田美奈子や大貫妙子の系譜に位置する声質や、1970年代後半~1980年代前半を彷彿とさせる「すき間を大切にした」音づくりが、すごく懐かしい印象で。帯には「ピアノロック」とあるんですが、いかにもロック風情というようなガチャガチャした雰囲気じゃあない。ニューミュージック(死語)萌芽期のサウンドをこよなく愛する私にとって、すごく聴きやすい、耳あたりのいい音。

特に#1『ハイウェイバス』から#2『story』へ移るシークエンスは、絶妙な曲間の間合いといい、テンポの緩急といい、微妙にローファイなキーボードの音色といい、ゾクゾクくる要素でいっぱいです。ここんとこが、このアルバムでいちばん好き。

で。歌詞を追ってみても、かつて吉田美奈子や大貫妙子が描いていた心象風景と相通ずるものを感じたんですよね。

「ここにはもう何も無い」と 飛び出したあの夏
真実よりキレイなウソをほしがる東京の夜
――横田はるな『東京』

きっとあきらめるわ 今 いまなら
何も無くしたものは ひとつないし
――シュガーベイブ『いつも通り』

口もきけない海の底で
あなたの帰りを待つ
ふやけた体をサンゴの上に倒して

また涙が一つ 水の中でさまよう
――横田はるな『メルルーサ』

帰らぬ 時の彼方
すぎ去る 街に似てる
消えゆく 記憶と
待ちわびたあの日々
あなたとめぐり逢うため
ここまで流されて
うつろな 心は
漂い続ける
ただそれだけなの 今は もう
――吉田美奈子『永遠に』

かように「○○風」と言われるのは、ご本人にとってはイヤなことなんだろうと思うのだけど、自身の音楽遍歴に照らしてしまうとどうしてもこうなってしまう。極私的レビューにてご容赦を。

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