ども。鉄王です。

痛風持ちにとってのアルコール飲料といえば、焼酎。

それだけに、いま社会を騒がせている「事故米転用問題」で、まるで焼酎に非があるかのような報道が散見されるのには堪えきれないものを感じている次第です。特に中小の蔵元にとっては、企業の存続を左右しかねない大問題。一人の焼酎ファンとして看過するわけにはいかず、門外漢なりに少々調べてみました。

題して「それでも私は焼酎を断固支持します」宣言。

いま問題になっているのは、事故米に付着したカビから発生する「アフラトキシンB1」というカビ毒の毒性。厚生労働省検疫所のサイトによれば、その毒性は「ダイオキシンの10倍以上 天然物で地上最強の発癌物質」で、

  • 強力な経口発癌性 
  • DNAや染色体に直接作用
  • 耐熱性(アフラトキシンB1の融点は268〜269℃)
  • 適切な化学的あるいは物理的処理が適用困難

と、トンデモな特性を持っている物質なのです。

で、注目いただきたいのが「268〜269℃」という融点。つまり、約270℃になってようやくこの物質は液体となり、さらに高い温度で気体になると考えられるわけです。

さて、焼酎は日本蒸留酒酒造組合のサイトによれば、醗酵工程で作られた熟成もろみを蒸留することにより作られます。蒸留の回数が多ければそれだけ不純物も濾過されることになり、きわめてピュアなアルコール(甲類焼酎であれば96%アルコール)が取り出されることになります。

ここで大事なのが、アルコール(エタノール=エチルアルコール)がどういう特性を持っているか、という点をおさえること。

教科書出版社として有名な啓林館のサイトによると

エタノール(ethanol)
エチルアルコールともいう。代表的なアルコールで,古くから酒として利用されてきた(酒精)。室温では液体で,融点−114.5℃,沸点78.32℃,密度0.79g/cm3(20℃)。

というのがエタノールの特性。78.32℃は沸点であり融点でないことがポイントになります。ちなみに、水との混合物である96%アルコールの沸点(共沸点)は78.15℃。つまり、もろみに対して78.15〜約268℃の温度を加えてアルコール分を取り出せば、アフラトキシンB1が抽出される可能性は極めて低いと考えられるのです。

単式蒸留の乙類焼酎では焼酎の香り成分をできるだけ取り出すため、もろみの入ったタンク内を減圧してより低い温度(40〜60℃)で蒸留を行うケースも多いので、その可能性もより低くなると考えられます。

もっとも、その真偽の検証には精度の高い検査が前提となるわけですが、少なくとも門外漢の私がちょっと調べただけでも分かるような事実を踏まえるでもなく、焼酎メーカーの立場を弱くするようなことを一方的に報道するのはメディアスクラム以外の何者でもないと思います。そもそもの発端は三笠フーズの不作為、農水省の不作為なんだから。