いわゆる〈不況報道〉についての素朴な疑問

ども。鉄王です。

ハケンの旅、九州、北海道…「また飛ばされんでしょ」

 北海道の冬は日が短い。今月上旬の午後4時半、道南の苫小牧市でも外は真っ暗だ。気温は零下1度。日陰に雪が残る。
 「こっちの寒さにも慣れてきたのに……」。市街地のアパートの一室で、トヨタ自動車北海道(同市)の派遣社員だった山本和行さん(30)=仮名=は荷造りの手を止め、「激動の1年」を振り返った。引っ越し荷物の送り先は福岡市近郊の実家だ。
 始まりは4月だった。
 人材派遣会社からトヨタ自動車九州(福岡県宮若市)の工場に派遣されて1年余り。職場の責任者から「減産するので、一部の派遣社員は6月で辞めてもらう」と契約解除を予告された。
(朝日新聞 2008年12月20日付)

というような〈不況報道〉が繰り返されているなか、ふと疑問に思ったことがあります。

「では、他の業種ではどうなんだ」と。

連日繰り返される〈不況報道〉は、自動車や電機(電器)関連のものが大半。言うなれば耐久消費財の製造に関わっていた企業や従業員の動向ばかりが報じられているわけです。

〈耐久〉消費財という名称が示すとおり、そもそもこういった商品は頻繁に買い替える性質のあるものではなかったはず。昭和40年代頃の、耐久消費財が充分に行き渡っていない時代ならともかく、この時代になってもなお、じゃんじゃかモノが売れるという考え方それそのものが異常だったのではないでしょうか。

長年の使用に耐えるモノであるからこそ買い控えが起きるのも真っ当な流れであるわけで、そういった業種の動向だけを取り上げてことさらに「不況時代突入」と危機感を煽るのは、必要以上に実体経済をシュリンクさせる作用しか起こさないのではないかと考えます。

持っていなくても実はさほど困らない耐久消費財の動向でなく、日々の暮らしに欠かせない食品や衣類の業界動向がどうなっているのか、雇用情勢はどうなのか。〈不況報道〉の真偽は、そこで初めて見極められるような気がします。少なくとも私にとっては。


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